完全同居って知っていますか?
同居は同居でも、じつは細かく分類されるんです。
・・・って同居嫁ならこんな説明は不要可と思いますが、今回は、同居に踏み切るか踏み切らないか悩んでいる同居未経験者に向けて書きます。
二世帯住宅同居、敷地内同居、完全同居・・・。こんな区分があるなんで、同居してない人には馴染みがないですよね(笑
今回は、義両親との完全同居を嫁の立場で経験した私が、完全同居のメリットデメリット、うまくいっている例があるのかどうかを本音でお伝えします。
完全同居のメリット2つ
まず、完全同居とは何か?玄関・風呂・トイレ・台所などすべて一緒のことです。
つまり、普通の家に2世帯、3世帯で住むということです。昔ながらの地方の同居はそんな感じが当たり前かもしれません。
1)お金・経済的にお得
これは、大前提として、親世帯、子世帯ともに経済的に自立している場合に限ります。
たとえば、親世帯が子世帯に経済的に依存している場合、子世帯にとってはメリットでもなんでもないです。この場合メリットがあるのは親世帯のみ。
何が言いたいのかというと、単純に、1人で暮らすより2人で暮らすほうがお得。2人で暮らすより4人、4人で暮らすより6人で暮らすほうが経済的に割安ですよね、ということです。
月々のランニングコストだけでなく、たとえば洗濯機や冷蔵庫など家電・家財も一家に1台で済む。その前に、家を買うにしても土地を買うにしても、一世帯で買うより二世帯で買うほうが断然負担が少ないのです!
そもそも、完全同居の形態で暮らしている多くの場合、戸建てを新築するというケースは稀でしょう。
なぜなら、同居前提で家を新たに用意する場合、現代ならふつう(と言ってしまってよいでしょう)二世帯住宅や敷地内同居を前提に新築するからです。
なので、普通の一戸建てで暮らす場合、すでにいずれかの世帯が保有している家にどちらかの世帯が引っ越してくる・・・という形で同居生活をスタートさせる家庭が大半でしょう。
ちなみに、私まめこもそうでした。
また、ふつうの家を新築して完全同居する場合でも、一般的に二世帯住宅より断然安上がりです。
暮らし始めてからも、完全同居のほうが経済的にお得です。
2世帯住宅って、風呂も別々に沸かすし、光熱費も単純に2倍です。別々に住んでいるのと変わりません。
暴論に聞こえるかもしれませんが、暮らし始めてからの経済的な観点からは敷地内同居・二世帯住宅同居のメリットってほとんどないと思います。ええ、経済的に限って言えば。
(でも、それでも、選択の余地があるなら二世帯住宅や敷地内同居をオススメしますけどね!人は金のために生きてるわけじゃないので!!)
土地代が割安というだけで、2世帯住宅を建てるのも費用がかかりますし、その後の転用がしにくい=売れにくい=資産価値が低い可能性大です。
2世帯住宅購入は出口戦略まで考えてくださいね。
2)子育て・介護はじめ、助け合いが生まれる
子育ての何が大変か、って色々ありますが、ワンオペが一番大変なんじゃないですかね。
核家族で育児する場合に比べて、単純に大人の目と手が2倍。これは随分楽といえるでしょう。
とはいえ実際には、同居育児には同居育児の大変さがあります。
同居育児にストレスフルな場合は、ワンオペ育児すら羨望の対象になります。それはまた、同居のデメリットの章でお話しますね・・・。
気を取り直して、完全同居では、育児だけでなく、家事やその他、人の手が多いので助かる面も多いです。過干渉と紙一重なので、本当に難しい問題なんですが。
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完全同居のデメリット5つ
さて、気になる完全同居のデメリットを体験者であるまめこがお伝えします。
1)1人の時間がほとんど持てない
これは一緒に住む方たちのアクティブ度にもよるのですが、まぁ単純に考えて住んでいる人が多いと1人になる時間、夫婦水入らずの時間、親子だけの時間というのが少ないです。
私は「にぎやかなのが好き!」と思ってましたが、なんというか勘違いだったかも?wと同居後に思い知りました。
夫婦の時間がない、というのは、たとえば別居だったらできるようなこともできないです。お風呂一緒に入ったりとか同居してる間は一切ないです。
我が家は義両親がほぼ家に居るタイプだったので、本当にどっか出かけてくれといつも思ってました。
2)自分の思い通りにほとんどできない
先と通ずるものがありますが、義両親と同居となると嫁の立場としては窮屈さを感じることが多々あります。
完全同居となると、洗剤や調味料の種類から、台所の使い方から風呂に入る時間から・・・自分で決めるということがなかなか難しいです。
たとえばですが、しょうゆ。
キッチンは1つしかないですが、それぞれが思い思いのしょうゆを買ってくるので、しょうゆが4種類ぐらいありあました。
はっきり言って邪魔です。
しょうゆはせめて濃口と薄口の2種でいいんじゃない?って思いますよね。じゃあ、どのメーカーのものを使うか、他の方の意向に従えますか?ということです。
しょうゆの種類なんてなんでもいい。と今なら私も思えます。でも同居してた当時は、なんで私が折れなきゃいけないの?と意固地なっていました。
しょうゆだけじゃないんです。洗濯洗剤の種類も、柔軟剤を使うか使わないかも、風呂の入れ方も洗濯の干し方も取り込む時間も、乾燥機使うか使わないかも、賞味期限切れたら捨てるか捨てないか、どれくらい切れたらアウトか、塩や砂糖の種類も・・・そういう細かい選択がちりも積もれば山なのです。
誰の意見を優先するか?これは一種の縄張り争い。意地と意地のぶつかり合いになることもあります。
3)(義両親との同居の場合)自分だけ他人
自分だけ他人?そんなことないよー家族だよ~。
いやいやそんなぬるい話ではありません。
生活習慣って、かなり各家庭によって差がありますよね。その家庭でのやり方・当たり前が、義両親との同居の場合、あなただけが違うのです。
何でも良いのですが、たとえば
晴れた日も洗濯乾燥機を回すのか?
お風呂の湯船は毎日張り替えるのか?
水の量はどれくらい張るのか?
どういう頻度で掃除するのか?
シンクにコップを置きっぱなしにして出かけてよいのか?
などなど、水の使い方から食材の使い方、食器の洗い方、お金の使い方、冷蔵庫の使い方、ひとつひとつは本当にどれも瑣末なことなんです。
でも、生活なんです。
毎日のことなんです。
ちりも積もれば山なんです。
完全同居だと、生活習慣の違いに目をつぶったままやり過ごすことはほとんど不可能。すり合わせは必要です。
4)育児方針の違い
完全同居のメリットで挙げた育児のサポートが得られるですが、義両親はあなたの家政婦ではありません。つまり、あなたの思うような育児をしてくれるとは限りません。
お菓子をあげまくる、TV漬けにする、とにかく甘い、など色々不満が出てきます。
また、良かれと思って色々アドバイスしてくれたり、色々グッズを買ってきたりするケースもあります。
それを素直にありがたいと思えるか、過干渉だと認識するか。さまざまです。
5)とにかく逃げ場がない
家って、一番自分がリラックスできる居場所じゃないですか?
少なくとも私は家が一番自分が安心して過ごせる場所であるべきだと考えています。
仕事でストレスためても帰宅してリラックスできるのが家。自分の家。
それが、完全同居だとストレスの発生源が家という事態に高確率でなり得ます。そうなったときに逃げ場がないです。
私は一番くつろげるはずの家が一番くつろげない、というストレスで気が狂いそうでした。
完全同居でうまくいっている例は?
完全同居でうまくいっている事例を挙げます!と言えたらよいのですが、私の少ない人脈ではそういう方は皆無でした。
また、同居のほんね管理人としてたくさんの同居嫁の声を聞いていますが、正直に言って「完全同居」で上手くいっていると書いてくる方はおりません。
敷地内同居や二世帯住宅同居なら、聞かれるんですよ(敷地内同居のうまくいく方法をうまくいってる同居嫁が伝授!参照)
・・・それほど、完全同居は別格と言うか、難易度エベレスト登山並みと言えます。
もちろん、何をもってして「うまくいっている」と言うのかという、程度問題もありますが。
ネットで探してみても、完全同居サイコー!という声に出会ったことがありません。せいぜい「我が家はうまくいっている方ですが」というレベル。但し書き付きです。
うまくいっている実例は紹介できませんが、こうだったらうまくいくかな?という条件を列挙しますね。
1)家に居る時間が短い・忙しい
2)とにかくタフ・小さいことを気にしない
3)仕事や趣味があり、家のことを考える時間が少ない
4)親世帯のほうが立場が弱い(子世帯の持ち家で同居しているなど)
5)夫が完全に妻の味方
6)義両親も妻の味方
7)それぞれの夫婦仲が良い
8)お互いに干渉しない
上記は親世帯にも子世帯にも言えることです。
とにかく、家のことを考える時間がないほど、外に楽しみがあるといいです。
そうしたら家事のやり方がー!でなく、家事やってくれて助かります!となります。
それと、皆が嫁の味方であること。
何かあったときにすぐ嫁=立場が最も弱い人を責めるようでは崩壊です。
とくに夫は、妻の全力サポーターとして立ち振る舞わないときついです。
板ばさみがつらいとか言ってる夫は同居やめたほうがいいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
完全同居のメリットとデメリット、デメリットのほうが圧倒的に多いです。
でも数だけが問題ではないですし、私が完全同居から別居した嫁という思い入れのある立場からの発信ですので、かなり偏りもあるでしょう。
完全同居する前なら、覚悟があるのか?本気で考え抜いてください。
同居は一度はじめたらそう簡単にはやめられませんよ。
おどしたいわけではなく、皆ハッピーライフを過ごしてほしい!心からそう思ってます。
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